建築家の山崎健太郎さんは、福祉施設や保育園、飲食店など、人と地域の関係を丁寧に考えた建築で注目されている人物です。
2026年5月10日には、MBS・TBS系のドキュメンタリー番組「情熱大陸」に出演し、その設計思想や現場での仕事ぶりが紹介されました。
どこの大学で建築を学び、どのような経歴を経て独立したのか、気になるところですよね。代表作「52間の縁側」が、建築分野の主要な賞を相次いで受賞したことでも知られています。
山崎健太郎さんは、工学院大学大学院で建築を学んだ後、設計事務所勤務を経て独立し、現在は建築家・工学院大学教授として活動しています。
学歴や設計事務所勤務時代、代表的な建築作品、受賞歴、佐倉PR大使としての現在まで紹介します。
山崎健太郎は何者?建築家としての経歴や学歴
【だれトピ 結論!】
- 福祉施設や地域建築で知られる建築家
- 2002年に工学院大学大学院を修了
- 2008年に山﨑健太郎デザインワークショップを設立
- 代表作「52間の縁側」で主要建築賞を受賞
- 現在は工学院大学教授・佐倉PR大使としても活動
現在の肩書きや学歴をたどると、山崎さんが福祉や地域に向き合う設計へ進んだ流れが見えてきます。
山崎健太郎は福祉施設などを手がける建築家
山崎健太郎さんは、株式会社山﨑健太郎デザインワークショップの代表取締役を務める建築家です。2024年からは、母校である工学院大学建築学部建築デザイン学科の教授も務めています。
高齢者施設や保育園、障がい者支援施設などの設計を数多く手がけており、建物の外観だけでなく、利用する人がどのように過ごし、地域とどのようにつながるかを重視しているのが特徴です。
公式表記は「山﨑健太郎」で、「崎」の字には「たつざき」が使われています。検索時には一般的な字体の「山崎健太郎」と表記されることも多く、どちらも同じ建築家を指しています。
佐倉市公式サイトでも、山崎さんの「崎」は「たつざき」と補足されています。本文では検索されやすい「山崎健太郎」と、公式表記の「山﨑健太郎」を併用しています。
山崎健太郎のプロフィール
山崎健太郎さんの公表されているプロフィールは、次のとおりです。
| 項目 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 名前 | 山﨑健太郎 | 読み方は「やまざき・けんたろう」 |
| 生年 | 1976年 | 詳しい誕生日は公表されていない |
| 出身地 | 千葉県佐倉市 | 佐倉市公式サイトで記載 |
| 職業 | 建築家・大学教授 | 建築設計と教育活動を行う |
| 会社 | 株式会社山﨑健太郎デザインワークショップ | 代表取締役 |
| 大学での所属 | 工学院大学建築学部建築デザイン学科 | 2024年から教授 |
| 所属団体 | 日本建築学会、日本建築家協会、こども環境学会 | 公式プロフィールで記載 |
| 現在の役職 | 佐倉PR大使 | 2024年10月就任 |
1976年に千葉県佐倉市で生まれたことは、山﨑健太郎デザインワークショップ公式サイトや佐倉市公式ウェブサイトで確認できます。生年月日の月日までは公式プロフィールに掲載されていません。2026年中に50歳を迎える世代となります。
学歴は工学院大学大学院の建築学専攻
山崎健太郎さんは、工学院大学で建築を学び、2002年に工学院大学大学院工学研究科建築学専攻の修士課程を修了しました。
大学院修了後は、そのまま独立したのではなく、組織設計事務所で実務経験を積んでいます。大学で得た設計理論と、実際の建築現場で必要となる技術の両方を身につけたことが、その後の活動の土台になっています。
現在は工学院大学に戻り、建築学部と大学院で学生を指導しています。工学院大学の教員研究紹介では、建築設計や建築理論、作品分析、空間実測、人の居場所に関する研究などが紹介されています。
入江三宅設計事務所で実務経験を積む
大学院を修了した2002年、山崎健太郎さんは株式会社入江三宅設計事務所に入りました。
入江三宅設計事務所は、オフィスや商業施設、集合住宅、公共施設などを手がける組織設計事務所です。山崎さんはここで、個人住宅よりも規模の大きな建物を設計するための実務や、チームでプロジェクトを進める経験を積んだとみられます。
大学院修了から独立までには約6年間あります。いきなり自身の事務所を立ち上げるのではなく、設計組織の中で経験を重ねたことが、幅広い用途の建築を扱う現在の仕事につながっています。
2008年に山﨑健太郎デザインワークショップを設立
山崎健太郎さんは2008年に独立し、「山﨑健太郎デザインワークショップ」を設立しました。2014年には法人化しています。
事務所名に「ワークショップ」という言葉が入っている点も印象的です。山崎さんの仕事では、完成した建物を一方的に提供するのではなく、施主や利用者、地域住民、職人などと話し合いながら建築をつくる姿勢が見られます。
「情熱大陸」でも、山崎さんが図面を描くだけでなく、現場へ足を運んで利用者や職人と話し、自ら土を掘ったり石を積んだりする様子が紹介されました。建物が使われる場所へ深く入り込むことを大切にしている姿が伝えられています。
複数の大学で建築教育に携わってきた
山崎健太郎さんは、建築家として活動しながら、長年にわたって大学教育にも携わってきました。
| 年 | 大学・役職 |
|---|---|
| 2014年~2023年 | 工学院大学非常勤講師 |
| 2017年~2023年 | 東京理科大学非常勤講師 |
| 2017年~2020年 | 明治大学兼任講師 |
| 2018年~2019年 | 首都大学東京非常勤講師 |
| 2018年~2023年 | 早稲田大学非常勤講師 |
| 2019年~2023年 | 法政大学兼任講師 |
| 2024年~ | 工学院大学教授 |
設計事務所での実務だけでなく、複数の大学で学生を指導してきた経歴があります。2024年には工学院大学教授に就任し、建築設計や建築理論、人の居場所に関する研究を進めています。
山崎健太郎の代表作や受賞歴・現在の活動
山崎健太郎さんの経歴を語るうえで欠かせないのが、人の居場所をテーマにした建築作品です。代表作や受賞歴を見ると、福祉施設を「閉じた場所」にしない設計思想が伝わってきます。
代表作は糸満漁民食堂やはくすい保育園
山崎健太郎さんの主な作品には、次の建築があります。
| 作品 | 年 | 特徴 |
|---|---|---|
| 糸満漁民食堂 | 2013年 | 沖縄の地域住民と琉球石灰岩を積んで建設 |
| はくすい保育園 | 2014年ごろ | 傾斜地を生かした階段状の保育施設 |
| 新富士のホスピス | 2020年 | 日常生活とのつながりを意識したホスピス |
| 52間の縁側 | 2022年 | 地域に開かれた高齢者デイサービス施設 |
| くくるばな | 近年 | 沖縄市の障がい者就労支援施設 |
代表作には、子ども、高齢者、障がいのある人などが利用する施設が多く見られます。飲食店の「糸満漁民食堂」でも、地域住民と一緒に石を積むなど、建設の過程から地域との関係をつくっていました。
近年は福祉施設だけでなく、東京・白金台にある結婚式場「八芳園」のリニューアルや、ワイナリー、ホテルなどの設計にも活動の幅を広げています。
52間の縁側は地域に開かれたデイサービス施設
「52間の縁側」は、千葉県八千代市に建てられた高齢者向けのデイサービス施設です。長い木造平屋に縁側のような空間を設け、高齢者だけでなく、子どもや近隣住民も立ち寄れる場所として計画されました。
建物の中には、地域の人も利用できるカフェと工房、高齢者が過ごすリビング、座敷や浴室などが配置されています。大きな一つの空間をつくるのではなく、窓辺や壁際などに小さな居場所を点在させている点が特徴です。
一人で過ごしながら、ほかの人の気配も感じられる。そんな日常的な距離感が、建築によって生み出されています。福祉施設を閉じた場所にせず、地域の一部として開いたことが高く評価されました。
「52間の縁側」は、デイサービス施設でありながら、地域の人が自然に集まる居場所として設計されている点が大きな特徴です。
52間の縁側で建築の主要三賞を受賞
「52間の縁側」は、2023年にグッドデザイン大賞の内閣総理大臣賞とJIA日本建築大賞を受賞しました。さらに2024年には、日本建築学会賞の作品部門にも選ばれています。
MBSの「情熱大陸」公式プロフィールでは、一つの作品がこの主要三賞を同時に受賞するのは史上初と紹介されています。
見た目の新しさだけではなく、高齢者や障がいのある人を日常生活から切り離さず、地域のさまざまな人が一緒に過ごせる仕組みを建築として実現した点が、大きな評価につながっています。
国内外で数多くの建築賞を受賞
山崎健太郎さんは、「52間の縁側」以外の作品でも国内外の建築賞を受賞しています。
| 年 | 主な受賞 |
|---|---|
| 2015年 | 日本建築学会作品選集新人賞 |
| 2017年 | iF DESIGN AWARD金賞 |
| 2021年 | JIA優秀建築賞 |
| 2023年 | グッドデザイン大賞・内閣総理大臣賞 |
| 2023年 | JIA日本建築大賞 |
| 2024年 | 日本建築学会賞(作品) |
2020年から2024年までは、作品を応募する側だけでなく、グッドデザイン賞の審査委員も務めていました。2025年には、日本建築学会の作品選奨審査委員と、日本建築家協会のJIA環境建築賞審査委員を担当しています。
自身の建築を設計するだけでなく、ほかの建築作品を評価し、建築界の発展に関わる立場にもなっています。
人の人生の一部になる建築を目指している
山崎健太郎さんが目指しているのは、強い刺激や目新しさだけで注目される建築ではありません。
子どもから高齢者までさまざまな人に受け入れられ、その人の暮らしや人生の一部になっていく建築を大切にしています。
工学院大学の研究室でも、「人の居場所に関する研究」や、都市・集落・公共空間の観察を通じて、建築と社会の関係を考えています。
作品ごとに形や用途は異なりますが、利用者が孤立せず、周囲の人や地域と緩やかにつながれる空間をつくっている点は共通しています。
現在は工学院大学教授と佐倉PR大使を務める
2026年6月時点で、山崎健太郎さんは山﨑健太郎デザインワークショップの代表取締役と、工学院大学教授を兼任しています。
2024年10月27日には、出身地である千葉県佐倉市の「佐倉PR大使」に就任しました。任期は2029年10月26日までです。市内にも山崎さんが設計した建築があり、建築家として佐倉市の魅力を発信する役割も担っています。
2026年の「情熱大陸」では、福祉施設や結婚式場だけでなく、開放型刑務所のあり方を考える新たな仕事にも取り組んでいることが紹介されました。建築を通じて、社会にどのような環境や居場所が必要なのかを問い続けています。
佐倉市公式YouTubeでは、佐倉PR大使としての山﨑さんが、建築への思いや佐倉との関わりについて語る動画も公開されています。
山崎健太郎の経歴に関するまとめ
山崎健太郎さんの経歴について、重要なポイントをまとめます。
【だれトピ!まとめ】
- 福祉施設や地域建築で知られる建築家
- 公式表記は「山﨑健太郎」
- 1976年、千葉県佐倉市生まれ
- 2002年に工学院大学大学院を修了
- 2008年に山﨑健太郎デザインワークショップを設立
- 代表作は「52間の縁側」など
- 2024年から工学院大学教授
- 現在は佐倉PR大使としても活動
山崎健太郎さんは、建物の形だけではなく、そこで過ごす人の暮らしや人間関係まで考える建築家です。人の居場所をつくる建築を軸に、福祉施設、教育、地域発信など活動の幅を広げています。
